クラリン紙の伝えるところによると、アルゼンチン高等裁判所は、12月7日、ホルヘ・ゴリーニ、ロドリゴ・ヒメネス、ウリビリ・アンドレの3裁判官の全員一致の合議により、クリスティーナ副大統領を道路建設汚職などの罪で、禁固6年の有罪判決を下した。また、詐欺的な行政犯罪に責任があるとして、生涯にわたり公職に就く資格をはく奪した。さらに、848億3500万ペソの罰金を科した。
判決では、クリスティーナ副大統領は、2003年から2015年までの大統領在任中に、サンタクルス州の国道及び州道の建設工事を行うための51の公開入札で刑法に違反する行為があったと認定された。また、Gurupo Australとの賃貸借契約、ホテルレンタル、不動産の購入売却などの商業契約でも不正がったと認定された。
この判決については、最高裁判所への上訴が認められ、確定判決とはならないため、直ちに公職から追放されることにはならない。
また、テラム電子版によると、クリスティーナ副大統領は、この判決に対し、これは司法マフィアによる支配であると非難し、判決には決して従わないとしつつ、2023年12月10日に公務が終了し、その後は何の候補にもならず、自宅に帰ると述べたと言われる。
他方、アルベルト・フェルナンデス大統領は、今日、無実の人が有罪判決をうけたと述べ、これは一事不再理の原則に違反し、最低限の適正手続が守られなかった結果であると批判した。
投稿者 荒尾保一