[ロイター 6日] – 中南米金融市場では、通貨が総じて下落した。米国の政策金利が長期にわたり高止まりするとの観測から、リスク資産から資金が流出する動きが出ている。

MSCI中南米通貨指数は1.4%安。米中の緊張の高まりも重しになっている。

メキシコペソは1.5%下落し、約1カ月ぶり安値を更新。メキシコ中央銀行が公表した前回の政策決定会合の議事要旨で、インフレを巡る状況は「複雑」との見方が示され、政策金利は長期にわたり11.25%に据え置かれる可能性が高いことが示された。メキシコ中銀は6月22日の会合で、政策金利を11.25%に据え置くと全会一致で決定している。

チリペソは0.7%安。チリ中央銀行は前回の決定会合で金利据え置きを決定すると同時に、近く利下げに転じる可能性を示唆した。6日に発表される決定会合の議事要旨が注目されている

コロンビアペソは2.4%安。原油安が重しになった。

ブラジルレアル は1.5%安。

アルゼンチンペソは非公式取引で1.2%高。銀行関係筋によると、アルゼンチン中央銀行はインフレは徐々に緩和していくとの楽観的な見方に基づき政策金利を当面は97%に据え置くとの見方が出ている。

MSCI中南米株価指数は2.7%下落し、1カ月ぶり安値を更新。ブラジルのボベスパ指数とアルゼンチンのメルバル指数がそれぞれ1%を超えて下落したことが響いた。

投稿者 宍戸和郎