[ロイター 20日] – JPモルガンは20日、MSCIがアルゼンチンの市場分類を「新興国市場」に格上げした場合、約10億ドルの資金が同国株に流入する可能性があるとの見方を示した。

現在の分類は「スタンドアローン市場」。厳しい資本規制など市場アクセスの問題を背景に2021年に格下げされた。

アルゼンチン政府はミレイ大統領の下で大規模な改革を進めており、経済安定化計画の「第2フェーズ」への移行を公約している。

JPモルガンによると、同国がMSCI新興国指数に再び組み入れられた場合、MSCIアルゼンチン・スタンダード指数にはYPF、グルーポ・フィナンシエロ・ガリシア、バンコ・マクロ、パンパ・エネルギアの4社が採用される見通し。MSCIアルゼンチン小型株指数には11社が採用される見込みという。

「アルゼンチンの新興国指数での推定ウエートは0.2%で、コロンビアとペルーの間に位置することになる」としている。

JPモルガンは、マクロ経済が安定し、外貨準備率が改善すれば、資本規制は緩和されると予想。第4・四半期にその実現が始まるとの見方を示した。

MSCIは市場分類見直しの結果を6月に公表することが多い。

投稿者 宍戸和郎