[ロイター 2日] – アルゼンチンでは、ミレイ政権による公立大学の予算削減への抗議が広がっており、2日には数十万人の学生が街頭で抗議デモを行った。
アルゼンチンは年間インフレ率が240%近くに達し、国民の半数以上が貧困状態に陥るなど、経済危機に直面している。数週間前に議会が可決した大学への資金援助を保証する法律に対して政権が拒否権を発動する可能性があるとしたことを受け、抗議活動が行われている。
ブエノスアイレス大学のゲルピ学長は声明で「政府は公共教育を破壊するための体系的かつ計画的、段階的な計画を持っている」と批判した。
ミレイ政権は、公立大学は「社会主義者」の場だとして予算削減を正当化しているが、国民の間で公立大学に対する評価は高い。
ゲルピ氏は、ミレイ政権は教育に関心がなく、削減額は国内総生産(GDP)のごく一部に過ぎないと指摘。アルゼンチンの大学連盟のフェルナンデス会長は、公立大学教育は「生き残りをかけて戦っている」と語り、教育と科学のための資金は支出ではなく投資だと強調した。
投稿者 宍戸和郎