[ロイター 26日] – アルゼンチン中央銀行は26日、市中銀行の預金準備率を9月1日から3.5%ポイント引き上げると発表した。10月26日に総選挙を控え、ミレイ大統領側近による汚職疑惑で経済が混乱しており、預金準備率の引き上げは市場を落ち着かせる狙いがあるとみられている。預金準備率の引き上げはここ数週間で3度目。現在、平均45%前後の預金準備率が異例の高水準である50%に近づくことになり、アナリストは景気を減速させかねないと懸念している。
投資機関コーエンは「カントリーリスクの上昇、為替相場への圧力、金利の急変動と、アルゼンチン資産は逆風に直面している。政治情勢は複雑さを増しており、選挙を控えて不確実性が高まっている」と説明した。注目度の高いアルゼンチンのカントリーリスク指数は25日に829ベーシスポイント(bp)と、4月以来の最高値を付けた。
投稿者 宍戸和郎