[ロイター 25日] – アルゼンチン中央銀行は25日、政策金利を10%引き下げ、60%としたことを明らかにした。利下げは今月2度目。インフレ抑制に自信を深めたためで、民間アナリストには予想外の速い利下げピッチとなった。
利下げは景気回復の鍵を握るものの、インフレ率は300%に近い高水準だ。
中銀は正式な金融政策声明を発表しない異例の対応を採った。新しい金利水準は毎日公表する金融情報欄の中で示した。
自由至上主義者のミレイ大統領が景気後退を伴う厳しい緊縮財政を遂行しており、中銀は2週間前、インフレの顕著な鈍化を挙げて10%利下げしたばかり。 もっと見る
利下げが継続中にもかかわらず、市場に出回っているお金の量が実質的には少ないため、インフレ急騰や安全資産のドルへの逃避リスクを軽減できている。今回の追加利下げで中銀が市場の安定維持に自信があることが改めて浮き彫りになった。
通貨ペソの公式レートは下落傾向が続くものの、資本規制を回避する闇市場ではここ2、3カ月は世界で最も強い通貨に変貌している。
投稿者 宍戸和郎