[ロイター 9日] – アルゼンチンのキルノ財務長官は9日、ミレイ政権が約束していた43億6000万ドル規模の国債の元本と利子を支払ったことを明らかにした。短文投稿サイトX(旧ツイッター)で「約束は負債だと言われる。この場合は支払い済みだ」と書き込んだ。
厳しい緊縮財政によって帳尻を合わせるというミレイ政権の公約は資産市場を活気付かせた一方で、貧困を一段と深刻化させた。アナリストの一部は、8日に17億3000万ドル減って311億8000万ドルとなった中央銀行の外貨準備高をさらに圧迫するとの見方を示した。自由に利用できる資金となる純残高は赤字に陥ったと推計されている。
また、一部のアナリストは返済された資金のかなりの部分は、高い利回りと格付けを背景にアルゼンチン国債に再投資される可能性があると指摘する。
グルーポSBSのチーフエコノミスト、フアン・マヌエル・フランコ氏は「ドル建てソブリン債については1月の利子と元本が支払われており、そのキャッシュフローの一部が同じ債券に再投資され、カントリーリスクのスプレッドがさらに縮小する可能性があると確信している」と述べた。
投稿者 宍戸和郎