[ロイター 15日] – 大手格付け会社フィッチ・レーティングスは15日、アルゼンチンの長期発行体デフォルト格付け(IDR)を「CC」から「CCC」に引き上げた。外貨建て債務返済能力への信頼感が高まっていると判断した。
格上げは、長年にわたる財政不安の後、アルゼンチンの経済見通しが徐々に改善していることを示しており、同国の国際金融市場へのアクセスを高める可能性がある。
フィッチは「タックス・アムネスティ(税の恩赦)の成功によって流入したドルが国際準備を増加させ始めており、同国のドルへのアクセスを支えるだろう」と指摘した。
フィッチによると、アルゼンチンは中央銀行による約23億ドルと地方政府による約27億ドルの外貨建て債券の償還に加えて、2025年1月と7月に、それぞれ43億ドルという多額の債務支払いに直面している。
現在の国際準備は300億ドルだが、その主な内訳は「自由に使用できない中国とのスワップ(183億ドル)と、最初に売却する必要がある金54億ドル」だとして、「依然として低水準であり、これらの支払いを行うには不十分」と分析した。
投稿者 宍戸和郎