[ロイター 12日] – アルゼンチン中央銀行は12日、政策金利を118%から133%に引き上げたと発表した。

直前には145%への利上げが報じられたが、関係者によると「中銀は方針を変えた」と述べた。

利上げは止まらないインフレと通貨安に対応した措置。9月の物価上昇率は前月比12.7%に達し、賃金や貯蓄を目減りさせているため、国民の5人に1人は貧困ラインより低い生活水準にあえいでいる。通貨ペソは今週、非公式レートが1ドル=1000ペソの大台を超えて下落する場面があった。

ただ、ここまで経済状況が悪化した今、利上げしても手遅れだとの声が聞かれる。ある銀行関係者は「もはや利上げの効果はない。先行きの期待は消え去り、ペソからドルへの資金逃避を抑えられないだろう」と指摘した。

投稿者 宍戸和郎