[時事 11日] – 南米アルゼンチンの最高裁は10日、公共工事を巡る汚職を主導したとして行政から金をだまし取った罪に問われた左派のクリスティナ・フェルナンデス元大統領(72)について、下級審の有罪判決を支持する決定を下した。禁錮6年と公職永久追放の判決が確定した。最高裁は「下級審での判決は十分な証拠に基づいている」と指摘した。ただ、高齢のため、収監ではなく自宅軟禁となる可能性がある。
フェルナンデス氏は決定を受け、支持者を前に演説。「右派のマフィア」が自身の経歴を汚そうとしていると非難した上で、「私を収監することは可能だが、人々は依然として低賃金で働かされるか職を失い、十分な年金も受け取れない」と低所得層に訴え掛けた。一方、右派で政敵のミレイ大統領は最高裁の判断に関し「正義だ」と述べ、歓迎した。
投稿者 宍戸和郎