[ロイター 9日] – アルゼンチンで9日、主要労働組合がミレイ大統領の緊縮財政や経済改革に抗議するためのゼネストを実施した。
ほとんどの労組がストに参加したため、公共交通機関や穀物精製工場、スーパーマーケット、空港などさまざまな都市機能が稼働しなくなっている。銀行も大半の従業員がストに加わるため、休業する見通し。
ミレイ氏は歴代政権下で悪化の一途をたどってきた経済危機を解決するため思い切った措置を講じると約束して昨年の選挙で当選。金融市場は落ち着きを見せ、国民の多くはその政策をなお支持しているものの、実質賃金の目減りなど生活の苦しさは続いている。
主要労組幹部の一人はX(旧ツイッター)への投稿でストについて「一般市民を犠牲にして金持ちだけに恩恵を施し、天然資源を手放し、労働者の権利をなくそうとする政府」に反対するのが目的だと説明した。
政府側はストは不当で、働きたい人たちに痛手を与えるだけだと批判している。
一部市民からも「職場に行けず給料が減ることになる」「(労組は)恐喝者だ」といったストに否定的な声が聞かれた。
投稿者 宍戸和郎