ブルーンバーグの報道によると、アルゼンチン最大の州のブエノスアイレス州は、支払いが遅れている債務の期日を14日に迎え、デフォルト(債務不履行)の瀬戸際にある。債権者は債務再編に向けた取り決めに応じるようあらためて訴えた。
14日に電子メールで配布された声明によると、債券保有者の運営委員会はブエノスアイレス州の約70億ドル(約7500億円)の対外債務の再編に向け、「首尾良く合意に基づく解決策」を見いだすよう州側に求めた。
返済が遅れている1億5000万ドルの債務はほとんどが元本で、支払いの見込みがほとんどないまま、14日に10日間の猶予期間が終了となる。
ブエノスアイレス州は26日まで協議を続けると説明。デフォルトという結果になれば、同州に厳しい事態をもたらすと債券保有者らは指摘した。この協議とは別に、アルゼンチン政府も対外債務650億ドルの再編交渉を続けており、政府は交渉期限を22日に設定した。
ブエノスアイレス州は声明で、債券保有者グループに説得力ある対案を提示するよう要請。債権者と「継続的に対話」していることも明らかにした。債権者側は3年間の猶予期間などを盛り込んだ州の提案を受け入れていない。
2021年償還の同州債7億5000万ドルの価格は14日はほぼ変わらず。一時は額面1ドル当たり0.2セント下落し、31.9セントを付けた。今年のリターンはマイナス35%。

投稿者 荒尾保一