[AFP=時事 11日] – サッカー元アルゼンチン代表の伝説的選手ディエゴ・マラドーナ氏が亡くなる直前の数日間を看護した医療スタッフ7人の公判が、長期にわたる延期の末に11日から始まる。
マラドーナ氏は、脳血腫の除去手術をした2週間後の2020年11月25日、ブエノスアイレスの自宅で心臓発作のため60歳で死去した。1986年W杯の英雄マラドーナ氏の死は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)の中で、アルゼンチンに深い悲しみをもたらした。
7被告は「未必の故意による殺人罪」で起訴され、有罪の場合、禁錮8年から25年を言い渡される可能性がある。公判は、マラドーナ氏の家族や同氏を長年診療してきた医師を含む100人以上が証言する予定で、7月まで続く見通しとなっている。被告は神経外科医、精神科医、心理学者、医療コーディネーター、看護コーディネーター、医師、夜勤の看護師の7人で、検察はこの医療チームがマラドーナ氏に「無謀」かつ「不十分」な在宅医療を提供したと非難している。
検察が招集した専門家20人から成る医療委員会は2021年、適切な医療施設で十分な治療を受けていれば、マラドーナ氏が「生存する可能性は高まっていた」と結論づけていた。また、同氏が主に滞在していた住居には除細動器がなかった。
投稿者 宍戸和郎