(外務省発表)
1 ECLAC総会におけるステートメント
26日のECLAC総会の閣僚・ハイレベル対話において、武井副大臣は、ステートメントを行い、共に成長するパートナーとしての我が国と中南米諸国との協力を強調し、強靱性の向上、DX(デジタル化促進による変革)やGX(環境重視による変革)を通じた成長のための協力及び自由で開かれた国際秩序の強化といった3点の重点的取組について触れるとともに、中南米地域の発展に大きな役割を果たすECLACとの協力推進について述べました。
2 会談
(1)サラサール=キリナックスECLAC事務局長との会談
25日、武井副大臣は、ホセ・マヌエル・サラサール=キリナックス・ECLAC事務局長(José Manuel SALAZAR-XIRINACHS, Executive Secretary of ECLAC)と会談し、中南米地域の包摂的で持続可能な発展を促進するための方策について、幅広い意見交換を行いました。
(2)アリオラ・パラグアイ外務大臣との会談
26日、武井副大臣は、フリオ・セサル・アリオラ・ラミレス外務大臣(H.E. Mr. Julio César ARRIOLA RAMÍREZ, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Paraguay)と会談しました。
武井副大臣から、1万人の日系社会を有する伝統的親日国であるパラグアイは、基本的価値を共有する重要なパートナーであり、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて連携していきたい旨述べました。また、双方はウクライナ情勢や北朝鮮を含む東アジア地域情勢について意見交換し、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。
(3)ミッチェル・バハマ外務・公共サービス大臣との会談
26日、武井副大臣は、フレデリック・ミッチェル・バハマ国外務・公共サービス大臣(The Hon. Frederick Mitchell, Minister of Foreign Affairs and the Public Service of the Commonwealth of the Bahamas)と会談しました。
武井副大臣から、来年1月からカリブ共同体(カリコム)議長国を務めるバハマとは、新型コロナ、防災、気候変動分野などで二国間のみならずカリコムとも協力を深化させたい旨述べました。それに対し、ミッチェル大臣から、ウクライナ情勢、北朝鮮問題を含む東アジア地域情勢及び国際社会における課題について、二国間及びカリコムとして日本との連携を強化していく旨述べました。
(4)レイナ・ホンジュラス外務・国際協力大臣との会談
26日、武井副大臣は、エドゥアルド・エンリケ・レイナ・ガルシア・ホンジュラス共和国外務・国際協力大臣(H.E. Mr. Eduardo Enrique REINA García, Minister of Foreign Affairs and International Cooperation of the Republic of Honduras)と会談しました。
武井副大臣から、本年7月に続く、9月の安倍元総理大臣の国葬儀参列のための訪日への謝意を伝達しました。また、ウクライナ、北朝鮮を含む東アジア地域情勢及び国際社会の諸課題についても意見交換し、引き続き両国の関係を発展させるために協力するとともに、国際場裡において緊密に連携していくことで一致しました。
(5)ジャナイナ・テワニー・パナマ外務大臣との会談
26日、武井副大臣は、ジャナイナ・テワニー・メンコモ・パナマ共和国外務大臣(H.E. Ms. Janaina TEWANEY Mencomo, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Panama)と会談しました。
武井副大臣から、日本とパナマの長年の友好な二国間関係に触れつつ、国際海運の要衝であるパナマ運河の安全かつ安定的な運航及び適切な利用環境確保のため、引き続き連携していきたい旨述べました。また、人的往来を含む両国の経済関係強化や防災等様々な分野での協力についても一致しました。
(6)オルギン・エクアドル外務大臣との会談
26日、武井副大臣は、フアン・カルロス・オルギン・マルドナド・エクアドル共和国外務・移民大臣(H.E. Mr. Juan Carlos HOLGUÍN MALDONADO, Minister of Foreign Affairs and Human Mobility of the Republic of Ecuador)と会談しました。
武井副大臣から、両国は、長年に亘る友好関係と基本的価値を共有するパートナーであり、国際場裡においても連携を広げていきたい旨述べました。これに対しオルギン外相から、日本との関係を重視しており、両国の関係を一層進展させたい旨述べました。さらに、武井副大臣は、国連全体の改革と機能強化に向け、明年から日本と共に安保理非常任理事国を務めるエクアドルと、安保理の内外で緊密に連携したい旨述べ、両者はその他の国際的な課題を含め緊密に連携して取り組んでいくことで一致しました。
(7)カフィエロ・アルゼンチン外務大臣とテタマンティ・アルゼンチン筆頭外務副大臣との会談
26日、武井副大臣は、パブロ・テタマンティ・アルゼンチン共和国筆頭外務副大臣(Ambassador Pablo TETTAMANTI, Secretary of Foreign Affairs, Ministry of Foreign Affairs, International Trade and Worship of the Argentine Republic)と会談しました。武井副大臣から、本年のハイレベルの要人交流を評価し、明年の日亜外交関係樹立125周年のモメンタムを活かして二国間関係を更に強化したい旨述べました。また、両者は幅広く二国間関係につき意見交換し、引き続き連携していく旨確認しました。
さらに同日、武井副大臣は、サンティアゴ・アンドレス・カフィエロ・アルゼンチン共和国外務・通商・宗務大臣(H.E. Mr. Santiago Andrés CAFIERO, Minister of Foreign Affairs, International Trade and Worship of the Argentine Republic)を表敬しました。武井副大臣からは、基本的価値を共有する戦略的パートナーとして、世界規模の食料・エネルギー価格の高騰等に対処するため、貿易・投資関係を強化したい旨述べるとともに、その他二国間関係につき協議しました。
(8)ブカロ・グアテマラ外務大臣との会談
26日、武井副大臣は、マリオ・アドルフォ・ブカロ・フロレス・グアテマラ共和国外務大臣(H.E. Mr. Mario Adolfo BÚCARO Flores, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Guatemala)と会談しました。
武井副大臣から、冒頭同国における熱帯暴風フリアの被害へのお見舞いを伝達し、基本的価値を共有する重要なパートナーであるグアテマラとの二国間関係の強化を確認しました。また、両大臣は、ウクライナ情勢及び東アジア情勢について意見交換を行い、国際場裡における引き続きの連携強化について一致しました。
(9)ジェネウス・ハイチ外務・宗務大臣との会談
27日、武井副大臣は、ジャン・ビクトール・ジェネウス・ハイチ共和国外務・宗務大臣(H.E. Mr. Jean Victor GENEUS, Minister of Foreign Affairs and Worship of the Republic of Haiti)と会談しました。
武井副大臣から、ハイチは基本的価値を共有する長年のパートナーであり、最近の治安情勢・人道状況の悪化を懸念するとともにハイチの安定化に向けて引き続き国際社会とも連携しつつ、貢献していく旨述べるとともに、ハイチの在留邦人の安全確保について要請しました。
武井副大臣とジェネウス大臣は、ウクライナ情勢及び東アジア情勢、安保理改革等の国際社会における課題について協力していくことを確認しました。
(10)アンドレ・コスタリカ外務大臣との会談
27日、武井副大臣は、アルノルド・アンドレ外務大臣(Dr. Arnoldo ANDRÉ, Minister of Foreign Affairs and Worship of the Republic of Costa Rica)と会談しました。
武井副大臣から、日本とコスタリカは基本的価値を共有する伝統的友好国であり、二国間関係のみならず、国際秩序の維持・強化のため連携を深めていきたい旨述べ、双方で要人往来を始め両国の良好な関係を一層強化していくことで一致しました。
3 医療機材引渡式出席
25日、武井副大臣は、カルラ・ビソッティ・アルゼンチン保健大臣(Dr. Carla VIZZOTI, Health Minister of the Argentine Republic)との間で、感染症対策及び保健・医療体制整備のための無償資金協力「経済社会開発計画」の医療機材(CTスキャナー)引渡しを行いました。
本計画は、保健・医療関連機材(供与額5億円)をアルゼンチンに供与することを通じて、同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与するものです。
この機会に先方政府より、日本政府、日本国民からの支援は、アルゼンチンが新型コロナウイルス感染症に対処する中で極めて重要な役割を果たしたとして、深甚なる謝意の表明がありました。
4 その他
武井副大臣は、現地の日本企業関係者と懇談を行い、日本企業のニーズや経済交流の一層の促進に向けた課題について聴取するとともに、日系社会が運営する日亜学院や日本庭園を訪問し、日系人の代表者と意見交換を行いました。