[ロイター 2日] – ベセント米財務長官は2日、米国はアルゼンチンに資金を投入するのではなく、信用スワップ枠を提供するだけだと述べた。CNBCのインタビューで「米国が何をするのか、はっきりさせておきたい。われわれは彼らにスワップ枠を与える。アルゼンチンに資金を投入するわけではない」と述べた。
アルゼンチン政府は先月30日、ミレイ大統領が10月14日にトランプ米大統領と会談すると発表した。米国との信用スワップ協定が焦点になるとみられる。ベセント長官は先週、アルゼンチン中央銀行と総額200億ドル規模の信用スワップ協定を巡る交渉が進んでいると明らかにした。実現すれば、アルゼンチンは不足するドル資金へのアクセスを得ることになる。
同長官はこれに先立ち、Xへの投稿で、政府がアルゼンチンのカプト経済相のチームと面会し、金融支援の選択肢について協議を進めると表明。「米財務省は必要な対応を取る用意があり、今後の展開を注視していく」と述べた。
また、米国が近年、西半球への戦略的関与を維持してこなかったとし、今回のアルゼンチン支援は地域での影響力回復の機会になるとの認識も示した。
ミレイ大統領については「素晴らしい仕事」をしてきたと評価し、今後の選挙でも成果を挙げるだろうと述べた。「今、アルゼンチンは南米の希望の光となっている。他の多くの国、ボリビア、エクアドル、コロンビアも、選挙の後にアルゼンチンに続く可能性がある。望ましくないのは、失敗した経済モデルが繰り返されることだ」と指摘した。アルゼンチンでは今月26日に議会の中間選挙が行われる。ミレイ大統領の政党は少数与党の立場を強化するため、議席の上積みを目指している。
投稿者 宍戸和郎