[ブルームバーグ 12日] – 国際通貨基金(IMF)は、中国がアルゼンチンと取り決めている180億ドル(約2兆8300億円)の債務スワップ枠について、支払いの一部繰り延べを認めると見込んでいる。
アルゼンチンのミレイ大統領が大幅な予算削減を行う中、資金を確保し、IMFの大規模な財政支援プログラムを維持するための重要なステップとなる。
アルゼンチンは中国人民銀行(中央銀行)に対し今月は約29億ドル、7月は約19億ドルの債務返済義務を負っている。アルゼンチン中銀が先月発表したデータで分かった。
アルゼンチン当局とIMFスタッフとの間で先月行われた同国向けプログラムの新たな見直しに関する合意には、債務の借り換えまたは繰り延べへの強いコミットメントが盛り込まれた。事情に詳しい関係者が非公開情報だとして匿名を条件に明らかにした。
アルゼンチン政府は膨大な債務を管理するためファイナンス保証があることを示す必要があり、繰り延べのコミットメントはアルゼンチン向け430億ドル規模のIMFプログラムにとって大きな障害を取り除くことになる。
繰り延べや借り換えの詳細は、すぐには明らかにされなかった。ある関係者は、アルゼンチンが債務の大半を繰り延べしながら、債務の一部を返済する可能性を示唆した。
IMFはコメントを控えた。アルゼンチン中銀に11日、コメントを求めたがすぐに返答はなかった。ワシントンの中国大使館もすぐに回答しなかった。
投稿者 宍戸和郎