[ロイター 1日] – 国際通貨基金(IMF)が1日公表したアルゼンチン向け総額440億ドルの融資プログラムに関する最新の審査結果で、ミレイ大統領の新政権が打ち出した改革措置を支持する姿勢を明らかにした。

IMFは、ミレイ氏が外貨準備を拡充し、中央銀行による財政ファイナンスに歯止めをかける決意だと指摘。同氏の経済安定化計画はそれまでの政権に比べて「ずっと野心的」で「大胆な」内容だと評価し、選挙で大勝を収めたことがこうした改革の実行力を担保することになるとの見方を示した。
ただIMFは、改革成功のハードルは高いとも認め、従来の数々の政策失敗のツケや、議会で各勢力がせめぎ合うことによる複雑な政治情勢、実質賃金の下落、高い貧困率などを懸念要素に挙げた。
一方でIMFは、アルゼンチンが今年、一時的な課税や行政コスト削減、エネルギーと交通分野での補助金カット、インフラ支出圧縮などを通じて基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字の対GDP比2%を目指していることを強調した。
投稿者 宍戸和郎