[ロイター 28日] – 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ総裁は27日、IMFは対アルゼンチン支援に「非常に意欲的」で、脆弱な国が直面する長期的な課題への取り組みを支援する「強靭性・持続可能性トラスト(RST)」の対象候補になる可能性があると述べた。
ゲオルギエバ氏は、訪米しているアルゼンチンのミレイ次期大統領と28日に対面で会談する予定。ミレイ氏とIMFは24日、初のオンライン会合を開催。ゲオルギエバ氏は「非常に建設的な関与、非常に真剣な協議だった」と述べた。
ゲオルギエバ氏はロイターに「今後の関与を見極めたいが、期待が持てる最初のステップだ」と発言。
「アルゼンチンが自国でできる最も重要な方法は、蓄積されたマクロ経済の不均衡への対処だ。だが、繰り返しになるが、われわれはアルゼンチンを支援し、インフレという深刻な問題に対処するとともに、雇用と経済全体の活性化につながる民間セクター主導の成長に向けた環境を整えることを強く望んでいる」と述べた。
ミレイ氏は来月10日に大統領に就任する。
ゲオルギエバ氏は、アルゼンチンがどのように気候変動の影響を緩和できるか協議したいとも発言。「アルゼンチンには(干ばつなど)非常に深刻な適応の問題だけでなく、IMFが支援できる非常に大きな構造的問題がある」と述べた。
RSTは脆弱な中所得国や島しょ国を支援する制度で、約140カ国に低利融資を供与している。アルゼンチンは現在、IMFから440億ドルの支援を受けている。
投稿者 宍戸和郎