[ロイター 24日] – アルゼンチン中央銀行は23日の理事会で、政策金利を133%に据え置くことを決めた。ただ中銀筋によると、利上げも議論されていた。
中銀は150%に迫るインフレ率を押し下げ、通貨ペソの貯蓄を維持するよう国民に促すため、政策金利を世界最高水準としている。23日の理事会では、インフレと貯蓄流出の動向を見極めるため、政策金利の据え置きを決めたという。
関係者2人も先に、利上げが選択肢に入っていると述べていた。
ある中銀筋は「中銀は心変わりした。議論を経て、まだ利上げの必要はないという考え方が支配的になった。当面の動向を見守ることになるだろう」と語った。
アルゼンチンでは19日の大統領選決選投票で、通貨のドル化や中銀廃止を公約するリバタリアン(自由至上主義者)のハビエル・ミレイ下院議員が勝利した。12月10日に就任する。
国民の間ではミレイ氏による改革を見据えてペソ預金をドルに換える動きが強まり、ペソが急落しており、資金流出を止めるために中銀は今後も利上げの選択肢を維持するとアナリストは予想している。
投稿者 宍戸和郎