[ブルームバーグ 27日] – アルゼンチン政府は26日、輸入制限を解除した。通商債務を抱える輸入業者救済のため、中央銀行はドル建て債の発行を準備しており、ミレイ大統領が掲げる自由貿易アジェンダが前進する。

多くの企業にマニュアルで出荷の承認申請を求めていた煩雑な輸入システムが、よりデータに基づく方式に26日から変更された。

カプト経済相は「完全に遮断され、インフレ圧力と品不足を生じさせた輸入プロセスがきょうから正常化される」と説明した。

アルゼンチン中央銀行は、資本規制に伴い輸入代金が支払えず、海外のサプライヤーに合計約300億ドル(約4兆2700億円)の通商債務を負う輸入業者救済のため、3年物ドル建て債(Bopreal、年利5%)の発行入札を27日に実施する。インフレ圧力緩和を目指し、中銀が自国通貨ペソを吸収する狙いもある。

今年職場に入った数千人の政府職員を政令で削減する緊縮策も同時に公表された。ミレイ政権の報道官は、約5000人が影響を受けると述べたが、公共部門の労組によれば、7000人を上回る数という。

投稿者 宍戸和郎