[ブルームバーグ 29日] – 南米アルゼンチンのサルタ州は、ボリビア国境付近に200メートルのフェンスを建設する入札手続きを開始した。ミレイ大統領による麻薬密売・密輸取り締まり強化の一環だ。
入札は国家安全保障省の広範な取り組みの一環として、27日に地方官報の公式通知で発表された。これを受け、ボリビア外務省はプレスリリースで「懸念」を表明。国境問題は両国の「平和的共存」に影響を及ぼす可能性があり、外交ルートを通じて対処すべきだと述べた。建設されるフェンスは、アグアスブランカスという小さな国境の町のバスターミナルと入国管理局の間の200メートルの無人地帯を封鎖する。アドリアン・シガラン町長代行が27日、ラジオ・ミトレとのインタビューで語った。国境から500メートル離れた場所に設置される高さ約2.5メートルのフェンスは、入国審査を避けるために人々が頻繁に飛び越えていた小さな防水壁に代わるものだと説明した。
シガラン氏は、入国審査を簡単にすり抜けられる状況はまったくの無秩序だったとし、「なぜこのフェンスがこれほど物議を醸しているのかわからない」と述べた。同国政府のプレスリリースによると、この町はコカイン密売の拠点となっている。シガラン氏は、アルゼンチン人が安いタイヤや衣類、電化製品を買いにボリビアへ行くショッピングツアーが盛んに行われており、それが州の経済に悪影響を及ぼしていると付け加えた。
投稿者 宍戸和郎