[ブルームバーグ 27日] – アルゼンチン政府は、多くの輸出収入をもたらす主要作物の関税を引き下げた。干ばつと世界的な価格低迷に苦しむ国内農家を救済するためだ。
ミレイ政権は、大豆ミールと大豆油の輸出にかかる関税を31%から24.5%に引き下げた。未加工の豆の関税は33%から26%に、トウモロコシは12%から9.5%にそれぞれ引き下げられた。小麦や大麦、ヒマワリなどの他主要作物も減税となった。米シカゴ市場では24日、大豆ミールの先物価格が3.3%安で終了。大豆は一時1.8%、トウモロコシは1.3%下げた。アルゼンチンは家畜飼料の世界最大の輸出国。大豆油でも首位で、トウモロコシは3位。
カプト経済相は23日の記者会見で、「農家の状況を考慮すると、この団結の姿勢は非常に重要だと判断した」と述べた。アルゼンチンは21世紀に入ってから輸出に課税している。2001-02年の深刻な危機のさなかに立案された政策だ。輸出税は主要産業、とりわけ農家の発展を妨げるものだが、肥大化した政府予算を賄うために恒久化された。
投稿者 宍戸和郎