[サンパウロ 4日 ロイター] – ブラジルのルラ大統領は4日、南米4カ国で構成する関税同盟「南米南部共同市場(メルコスル)」について、カナダや韓国、シンガポールとも通商協議を進めることを望むと述べた。アルゼンチンで開催されたメルコスル首脳会議で述べた。メルコスルには、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイが参加している。
ルラ氏は、この3カ国に加えて中国やインドネシア、ベトナム、中米・カリブ海諸国とも交渉機会を探ることが出来ると語った。メルコスルと欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)については、締結を望んでいるものの、EUが求めるいくつかの条項は受け入れられないと再度述べた。EUとメルコスルは2019年にFTAで合意したが、EUが熱帯雨林アマゾンの森林伐採に懸念を示したことなどから進展していない。ルラ氏は、気候変動対策関連の規則を順守しない国に罰則を課す追加条項などを批判した。
メルコスルはチリやコロンビア、エクアドル、ペルーと通商を拡大する余地があるとも指摘。ボリビアのメルコスル加盟も呼びかけた。
投稿者 宍戸和郎