[ブエノスアイレス 14日 ロイター] – アルゼンチン国家統計センサス局が14日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比98.8%上昇し、昨年12月の95%から伸びが加速、ハイパーインフレに見舞われた1990年代以降で最高の上昇率となった。

前月比では6%上昇し、事前予想に沿った水準だった。預金者は世界でも最高の部類に属する高インフレによる打撃が強まり、勤労者は支出が給与収入を上回る事態となっている。

アルゼンチンでは物価の高騰が経済を悪化させ、同国中央銀行は政策金利を75%にまで引き上げている。高インフレはまた、10月の総選挙を控えて中道左派のフェルナンデス政権には逆風となっており、世論調査では保守系野党がリードしている。国民はインフレに失望し、多くは政府の経済政策を非難している。

ブエノスアイレス在住の医師ギゼラ・サルッツォさん(30)は、財布のひもを締めなければならないと強調。日々の暮らしで市場に行けば、少しでも安い肉や野菜を探していると話した。

投稿者荒尾保一