[ブルームバーグ 16日] – 世界有数の牛肉輸出国として知られるアルゼンチンが2週間の牛肉輸出停止に踏み切った。13日行われた大統領選挙の予備選で政治的アウトサイダーのハビエル・ミレイ下院議員が首位となり、市場で混乱が広がる中、同国が自国通貨ペソを切り下げたことが背景だ。

同国税関当局の報道官によると、全ての牛肉を対象に輸出が停止され、精肉業者と政府は新たな価格水準の合意を目指す。「合意が成立するまでは輸出は一切認められない」という。

アルゼンチン政府は、通貨切り下げが国内の食料品や燃料の価格に急速かつ完全に浸透するの食い止めようと必死だ。同国は隣国ウルグアイと並び世界最大の赤身肉消費国であり、政治家らは価格を注視している。アルゼンチン政府は既に、国内で最も人気のある牛肉の7部位については輸出を長年禁止している。

投稿者 宍戸和郎