[ロイター 15日 ] – アルゼンチン統計局が15日発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前月比6.3%上昇し、伸び率は予想の7.1%を大きく下回った。ただアナリストは、金融市場が混乱する中、インフレ率は8月に再び急上昇すると予想している。

前年同月比では113.4%上昇し、6月からやや鈍化した。

アルゼンチンは1990年代初頭以来最悪のインフレに見舞われており、国民の10人に4人が貧困状態にあるとされる。高インフレは10月22日に行われる大統領選に向けて大きな争点となっており、週末の予備選では有権者の怒りを背景に極右候補が躍進した。

経済危機を和らげるため、アルゼンチンの中央銀行は14日、自国通貨ペソを約18%切り下げるほか、政策金利を21%ポイント引き上げ118%にすると発表した。

コンサルタント会社、ファンダシオン・リベルタド・プログレソのエコノミスト、ラウタロ・モチェト氏は、ペソ切り下げなどの措置により、8月インフレ率は(前月比)9.3%程度に加速すると予想した。

投稿者 宍戸和郎