[ブエノスアイレス 21日 ロイター] – アルゼンチンは昨年の鉱業分野の輸出が38億6000万ドルと過去10年間で最大となったことが、21日に経済省が公表したデータで明らかになった。けん引したのは電気自動車(EV)向け需要が急拡大するリチウムで、昨年の輸出は前年比234%増加し、鉱業分野の輸出全体に占める比率が20%近くに達した。

アルゼンチン経済が3桁のインフレ率や深刻な干ばつで打撃を受ける中、ひとり気を吐いたリチウム産業に減速の兆しは出ていない。今年1─2月の輸出は前年同期の2倍以上に増え、2月の出荷額は過去最高の5800万ドルを記録した。

経済省によると、リチウムは新たな開発プロジェクト2件が立ち上がる見通しとなっているほか、既存プロジェクトの拡張もあり、今年の輸出収入が60億ドルとなる見込み。

リチウムは需要拡大に伴って価格が高騰し、企業や投資家の動きが活発になっている。中国のガンフォン・リチウムなど複数の大手企業がアルゼンチン北部で操業。経済省のデータによると、2020年以降の鉱業向け投資総額は約113億ドルだったが、このうち51億ドルがリチウム向け、49億ドルが同じくEVで大量に利用される銅への投資だった。

投稿者荒尾保一