【サンパウロ時事】ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が、ブラジルなどが加盟する南米南部共同市場(メルコスル)が21日に開いた首脳会議でのオンライン演説を断られていたことが分かった。同氏は日本を含む外国の議会や国際会議などで、積極的にウクライナ支援と対ロ制裁を訴えている。

ゼレンスキー氏は議長国パラグアイのアブドベニテス大統領と6日に電話会談した際、首脳会議での演説を申し入れた。パラグアイのカノ外務副大臣は20日の記者会見で、演説拒否について「(加盟国の)同意が得られなかった。その旨をウクライナ側に伝えた」と説明した。どの国が反対したかは明かさなかった。
メルコスルはブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイが正式加盟国。ロシアのプーチン大統領との関係を深めるボルソナロ大統領が率いるブラジルのほか、アルゼンチンは対ロ経済制裁に反対の立場を示している。

投稿者 荒尾保一