既報のクリスティーナ キルチネル副大統領の暗殺未遂事件を受けて、現地各紙はこの事件を大々的に報じている。

犯人のブラジル人Fernanndo Andres Sabag Montielは、実弾5発を装填した拳銃で数センチの至近距離から発砲したが、不発に終わった。

キルチネル副大統領は、その場では気づかなかったと述べている。犯人は、その場で逮捕されたが、犯行については証言を拒否している。

フェルナンデス大統領は、この日を国民の祭日に指定し、当日予定されていたすべてのサッカーゲームが中止となった。

3日午後には、5月広場のカサロサーダの前に演説台が設置され、政党、労働組合、社会団体等から多数の人々が集結し、「社会平和は集団的責任である」との声明が朗読された。

この事件については、日本のメディアも報じており、読売新聞は次のように報道している。

 

(読売新聞)南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで1日夜、クリスティナ・フェルナンデス副大統領が、自宅近くに集まった群衆に紛れた男から、至近距離で銃を突きつけられた。

1日、ブエノスアイレスの自宅前で銃口を向けられるアルゼンチンのクリスティナ・フェルナンデス副大統領(中央、地元テレビの映像から、AP)
1日、ブエノスアイレスの自宅前で銃口を向けられるアルゼンチンのクリスティナ・フェルナンデス副大統領(中央、地元テレビの映像から、AP)

 地元紙の報道などによると、男は5発の弾を 装填そうてん した銃を頭に発砲しようとしたが不発で、フェルナンデス氏は無事だった。

 男はその場で逮捕されたが、銃を突きつける場面が映像でとらえられ、衝撃が広がっている。

 報道によると男は35歳のブラジル人で、武器所持罪の前科があるという。

 フェルナンデス氏は2007~15年に大統領を務め、2000年代前半の汚職疑惑で禁錮12年を求刑されている。来年の大統領選への出馬が取り沙汰され、事件当時は、大勢の支持者らが自宅前に集まっていた。(リオデジャネイロ支局 大月美佳)

 

投稿者 荒尾保一