[北京 6日 ロイター] – 中国とアルゼンチンは6日、貿易や通貨、広域経済圏構想「一帯一路」での戦略的協力深化を表明した。習近平国家主席とフェルナンデス大統領の会談後、両国政府が発表した。
北京冬季五輪に合わせて会談した両首脳は、農業分野の協力に関する5年計画で合意し、同セクターで貿易・投資の成長・多様化を図る重点分野を特定した。
中国はアルゼンチン産の大豆や牛肉の主要な輸入国。大規模な通貨スワップ協定も結んでおり、減少するアルゼンチンの外貨準備を補強するのに寄与している。
アルゼンチン政府は声明で、両国が中銀間の通貨スワップの重要性を強調し、この点で引き続き「協力を強化」することで一致したと述べた。
両国は中国の一帯一路に関する覚書(MOU)にも署名。アルゼンチン政府は「この戦略的決定により、政府は237億ドルを超える投資や事業への融資を保証するさまざまな合意を結ぶことが可能になる」と述べた。中国側はこの数字に言及していない。
両首脳は40分間の会談で、持続可能な開発やデジタル経済の分野における協力や投資でも合意した。
(中国国際放送局)
習近平主席は6日、人民大会堂で2022年北京冬季オリンピックに出席するため中国を訪問中のアルゼンチンのフェルナンデス大統領と会談しました。会談の席上、習主席は「中国はアルゼンチンと50年にわたる両国関係の成功経験を継承し、各分野の交流・協力を推進し、両国の包括的戦略パートナーシップを通して次の輝かしい50年を切り開いていきたい」と述べました。
習主席はさらに、「中国はアルゼンチンとハイレベルの往来および国政運営の経験交流を強化し、主権、安全、発展の利益を守る上での相手側の正当な主張を互いに支持していきたい。また、中国はアルゼンチンと発展の機会を共有し、アルゼンチンの輸出拡大と産業の高度化を後押ししていきたい。フェルナンデス大統領と共に2022年中国・アルゼンチン友好協力年の始動を宣言し、文化、教育、スポーツ、メディア、青年、地方などの分野で積極的に交流を行い、人の往来に便利を図り、人々の心を通わせ合うことを促進したい」と指摘しました。
これを受けてフェルナンデス大統領は、「4日に中国共産党歴史展覧館を見学し、中国共産党が中国人民のために行ったことや成し遂げた偉大な成果に心から敬意を表する。アルゼンチンは中国の友人であり、常に『一つの中国』の政策を堅持し、また中国との友好関係の深化に一貫して力を尽くしてきた。これからも中国との国政運営の経験交流を強化していきたい」と示しました。(RYU・井上)
投稿者 荒尾保一