(NHK)2021年8月28日 10時50分

南米アルゼンチンのフェルナンデス大統領が去年、新型コロナウイルス対策として厳しい隔離措置が導入されていた時期に、友人などを招いてパーティーを開いていたことがわかり、国民からの反発が強まっています。

アルゼンチンのメディアは、去年7月に大統領公邸で開かれたフェルナンデス大統領の妻の誕生日パーティーとされる写真を公開しました。

写真には大統領夫妻をはじめ、友人など10人以上が写っていて、マスクをしたり、距離をとったりしている様子はうかがえません。

この時期、首都ブエノスアイレスでは家族以外の人を自宅に呼ぶことを禁止するなど厳しい感染対策が導入されていたことから、地元メディアは、検察当局が26日、隔離措置に違反した疑いで大統領の捜査を始めたと伝えました。

一方、フェルナンデス大統領はパーティーを開いたことを認めて謝罪したうえで、給与の一部を感染対策の研究に寄付する考えを示しました。

アルゼンチンでは、これまでに500万人以上の感染が確認され、死者は11万人を超えています。

こうした中、最新の世論調査では、7割を超える国民がフェルナンデス大統領に対し悪い印象を持っていると回答するなど、国民からの反発が強まっています。(投稿者荒尾保一)