2022年3月11日 

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は3月10日、ブエノスアイレスにて、アルゼンチン共和国政府との間で、地球規模課題対応科学技術協力(SATREPS)(注) 「気象災害に脆弱な人口密集地域のための数値天気予報と防災情報提供システム」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

本案件は、ブエノスアイレス及びコルドバにおいて、気象観測・予測の高度化や洪水・氾濫予測等の情報を住民へ伝達するシステムを開発することにより、対象の都市域における気象・洪水災害に関するリスクの削減に寄与するもので、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール10(人や国の不平等をなくそう)、11(住み続けられるまちづくりを)、13(気候変動に具体的な対策を)に貢献します。

(注) 地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS:Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development)とは、環境・エネルギー、生物資源、防災および感染症等をはじめとする地球規模課題に対応し、開発途上国の自立的、持続的な発展を支えるため、日本と開発途上国の大学・研究機関等が連携し、新たな技術の開発・応用や新しい科学的知見獲得のための共同研究を実施するものです。これにより、課題解決を進めるとともに、開発途上国の大学・研究機関等の研究水準の向上と総合的な対応能力の強化を行うことを目指しています。

案件の詳細は以下の通りです。

【案件基礎情報】
国名:アルゼンチン共和国
案件名:気象災害に脆弱な人口密集地域のための数値天気予報と防災情報提供システム
実施予定期間:60ヵ月
実施機関:(研究代表機関)国立気象局、(共同研究機関)国立水文局、コルドバ大学、ブエノスアイレス大学、アルゼンチン東北大学、(協力機関)コルドバ州危機管理局、アルゼンチン国外務省国際協力局
国内機関:(研究代表機関)理化学研究所 開拓研究本部、(共同研究機関)大阪大学、土木研究所 水災害・リスクマネジメント国際センター、理化学研究所 計算科学研究センター、(協力機関)気象庁
対象地域:ブエノスアイレス州、コルドバ州
具体的事業内容: 対象の都市域において、気象・洪水リスク削減のための観測・予測・警報・伝達の試行的トータルパッケージの開発、運用を図る。

関連ファイル:
投稿者荒尾保一