[ロイター 16日] – 中南米金融市場では、政治・経済の先行き不透明性の高まりを背景にアルゼンチンペソの非公式レートが過去最安値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)が公表した7月会合の議事要旨を受けドルが上昇したことで、中南米通貨の大部分は圧迫を受けている。
アルゼンチンでは大統領選挙の予備選で独立系で極右のリバタリアン(自由至上主義)経済学者のハビエル・ミレイ氏が予想外にトップに躍り出たことで金融市場に対する圧力が高まり、同国の中央銀行は14日、アルゼンチンペソの公式レートを10月の大統領選挙まで1ドル=350ペソで固定するなどの措置を取った。
この日の取引で非公式レートは1ドル=785ペソまで下落。一方、物価上昇に対するヘッジとして利用される傾向のある株式に買いが入り、主要株価指数のS&Pメルバル指数は一時過去最高値を付けた。終盤の取引では6.1%高。
MSCI中南米株価指数は0.2%高。MSCI中南米通貨指数は0.1%安。
投稿者 宍戸和郎