アルゼンチンサッカー協会(AFA)は30日、 今年5月に開幕するFIFA U-20ワールドカップについて、開催国として招致することを正式発表した。
2021年大会は新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響によって中止となり、今回は2019年のポーランド大会以来4年ぶりの開催となるFIFA U-20ワールドカップ。U-20日本代表も今月のAFC U-20アジアカップウズベキスタン2023でベスト4進出を果たし、本大会の出場権を獲得。当初は5月20日にインドネシアで開幕する運びとなっていた。
しかし、ヨーロッパ予選を突破したU-20イスラエル代表の同大会への参加を巡り、インドネシア国内で反発の声が続出。一部では、参加禁止を求める抗議活動まで発生しているとの報道もある。背景には、イスラム教徒が国民の大半を占める同国において、パレスチナ問題で対立するイスラエルへの反感が根強く残っていることがあるとされている。
こうした事態を受けて、国際サッカー連盟(FIFA)は29日、FIFA U-20ワールドカップの開催地の変更を決定。同大会のインドネシア開催を白紙に戻し、速やかに代替開催地の選定に移ることを発表していた。
そうした中、この度アルゼンチンが代替開催地に正式に立候補。AFAは公式サイトを通じて「FIFAがインドネシアでのU-20ワールドカップの開催を撤回したことを受け、AFAは世界で最も重要なユースイベントの開催招致書を正式に提出した」と発表している。同協会のクラウディオ・タピア会長は現地時間31日木曜日の午後に、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長と南米サッカー連盟(CONMEBOL)のアレハンドロ・ドミンゲス会長の両名とパラグアイにて会談する予定だという。
なお、アメリカのスポーツ専門チャンネル『ESPN』によると、現時点でアルゼンチンは代替開催地に立候補した唯一の国となっているという。FIFAは5月20日の開幕を目指し、今後2、3日中にAFAの提案を受け入れるか否かを判断するようだ。
投稿者荒尾保一