[ブルームバーグ 15日] – アルゼンチンは金利引き上げと自国通貨交換レートの切り下げを通じ、投資家の不安解消に努めている。中央銀行を焼き払うと宣言したポピュリスト(大衆迎合主義者)のハビエル・ミレイ下院議員が、大統領選挙の予備選で予想外の支持を集めたことを受け、14日の金融市場ではアルゼンチン資産への売りが止まらない。

通貨防衛のための資金が底をつく中、政府はペソの公式為替レートを18%切り下げ、1ドル=350ペソ前後とし、同時に主要金利を21ポイント引き上げて118%にするという大胆な政策転換を行った。ペソは並行市場で一時14%下落し、史上最安値を記録した後、下げ幅を縮小した。株価も売りを浴び、米国で取引される上場投資信託(ETF)は一時、2020年3月以来の急落となった。

投稿者 宍戸和郎